ご登録いただいた皆様へ
J A P A N for Travel Trade
特別号 2022年2月
 
英国パネルディスカッションにご登録いただいた皆様
先日は、JNTOロンドン事務所主催のパネルディスカッションにご関心をお寄せいただき、誠に有難うございます。
 
イベントでは、世界に先立ちコロナ関連規制を撤廃し、コロナとの共存を歩む英国にて、
訪日旅行を取り扱う実務者より、最新の市場動向や受け入れ再開にあたってのヒントなどについて、率直なご意見をいただきました。
 
当日の配信内容につきまして、日本語字幕付きの動画をご案内いたします。
4月末までご視聴可能となっておりますので、お時間の許す際に、ご覧いただけますと幸いです。視聴の際は、以下の画像(テキストメールの方はこちら)をクリックください。
Watch Video

また、当日お寄せいただきました質問について、パネリストからの回答をお送りいたします。ご参考としていただけますと幸いです。

 

<回答者>
Simon Richards, Senior Product Executive @Audley Travel
Yasmin Jewels, Destination Manager - Private Touring @Trailfinders
Matt Spiller, Trade Sales & Marketing Manager @InsideJapan Tours
JNTOロンドン事務所

質問1.他国との比較で、日本のホテルにはどのような点が求められるでしょうか?

(Yasmin)多くの旅行者は出発の1年前に予約するため、日本のホテルも半年前ではなく、前倒しで宿泊料金を提示いただくことが有益です。また、食事に関しても、様々なニーズに対応することがますます重要になってきています。

 

(Simon)滞在中に日本にいることを実感できるとよいですね。世界中で見られる一般的な装飾よりも、私たちはデザイン/建築に日本を思わせるホテルを好みます。

質問2.DMCを選ぶ際は、どのような点を重視されていますか

(Yasmin)日本以外の国では、商品の幅広さ、消費者ニーズへの対応力、価格競争力を求めます

 

(Matt)弊社は名古屋に支店があるため、他のDMCを利用することは滅多になく、地方への訪問時や私たち自身では提供できない商品・サービスを手配する時のみDMCを利用します

 

(Simon)品質コストと安全なサービス提供、スムーズなコミュニケーションやリスクマネジメントは、今後さらに重要度が増すでしょう。

質問3.懐石料理への反応や英国の旅行者が苦手な食べ物があれば教えていただけますか? 英語でのメニューや食材の説明は必要でしょうか。また旅館連泊の時の食事のアドバイスがあれば教えて下さい。

(Matt)食べられないものもあるかもしれませんが、新しい食を試すことは楽しいものです。連泊で懐石が二晩続くのは少々難しいので、夕食はオプションにできるとよいのでは。宿の近くにレストランがあれば、周辺地域を探索して外食するのも好まれます。一方で、連夜懐石料理を楽しむ旅行者も多いため、日によってメニューを少し変えていただけるといいと思います。食材の説明入りの英語メニューは素晴らしいアイデアで、高く評価されるでしょう。

 

(Simon)懐石料理は訪日旅行の重要な体験の一つです!懐石が連日続かないよう旅程は工夫しますが、地方ではやむを得ない場合もあるため、メニューを少し変更していただければ幸いです。ビーガン、ベジタリアン、グルテンフリー対応は最も重要で、今後ますます求められるでしょう。また、地元の特産品に気がつかず、ゲストが十分にその価値を評価できていないこともありますので、英語メニューや食材の説明は大変ありがたいです!

質問4.早期退職者が望む旅程は?

(Yasmin)早期退職者は、旅行予算が増え、ラグジュアリーな旅行手配を求める可能性があります。地域での滞在延長や、新たな訪問先の追加などで、全体の旅行期間も長期化する傾向があります。

 

(Matt)彼らは非常にアクティブで冒険的です。といっても、特別な手配は行っておらず、一般的な観光、本格的な文化体験、都市と地方の混合、そして適度な運動量の組み合わせが満足度の高いプランです。

 

(Simon)一般的な訪日旅行を望まれますが、人里離れたエリアでのトレッキングのリクエストをよく受けます。

質問5.地方が整理すべきインフラの具体例について、少し説明してください。

(Matt)主要都市以外では英語ガイドを探すのに非常に苦労します。神社仏閣、美術館、各観光施設で、英語のサインによる説明は非常に重要です。地域情報も英語で提供をいただけるとよいでしょう。また、地方では個人タクシー・車の手配も課題です。最後に、地元の旅館・民宿で積極的に外国人観光客を受け入れていただけるように働きかけること。受け入れを望まれていないのではなく、言語対応への不安から通常のサービスが提供できないことを懸念されているようなのですが、英語が多少話せなくても、素晴らしい体験ができますので心配はいりません。人は必ずコミュニケーションをとる方法を見つけるものです。

質問6.英国の主要都市と地方で、訪日旅行のニーズに違いはありますか?

(Yasmin)英国内の地域によって、日本で訪問したいエリアに違いはありません。ゴールデンルート、広島、高山、金沢、九州・北海道・沖縄諸島など、皆さん代表的なエリアを希望されるケースが多いです。

 

(Simon)あまり違いはみられませんが、ロンドンと南部の都市では日本食の露出が多いため、これらの地域からの旅行者は、日本での食文化探求に、より熱心かもしれません。

質問7.3世代旅行が話題にあがりましたが、行程に特徴はありますか?

(Yasmin)多世代の旅行では、日本の文化に触れていただくだけで​​なく、若い世代向けにインタラクティブで楽しい体験を取り入れることが重要です。

 

(Matt)ホテルのファミリー/コネクティングルームの確保。または同じ階で隣同士の部屋を保証すること。旅程はゆっくりとしたペースで、自由時間も十分に取ります。

 

(Simon)様々な旅程のリクエストがありますが、多くの場合、アニメ/マンガや歴史と文化の組み合わせです。バランスのよい行程を作成するのはチャレンジではありますが、日本は両面を提供できる十分な観光資源を有しています。

質問8.5月の訪日ニーズはありそうでしょうか?地域によってはまだ桜が見られます。

(Yasmin)5月の桜は、特に売り込みはしていませんが、ゴールデンウィーク以降の訪日は宣伝したいと考えています。好天で混雑も少なく、アウトドアや(桜以外の)春の花を楽しむのに最適な時期だからです。

 

(Matt)5月は暖かく新緑や花が楽しめるため、人気のあるシーズンです。5月の旅行を希望する旅行者は一般に、文化に重きをおいており、観桜の要望はそうありません。

 

(Simon)私たちは皆、観光客の入国制限が解除され、2022年5月に日本への渡航が叶うことを望んでいます。顧客が5月に旅行を希望する場合は、日本北部での遅めの桜鑑賞を含めることがあります。

質問9.夏季や冬季の渡航需要を高めるにはどのような施策を取るべきでしょうか?

(Yasmin)日本は桜を大いに宣伝されていますが、他の季節の需要を増やすためには、一年中訪問できる国として売り込み、宣伝することが重要です。また、特定の月のおすすめのエリア/旅程の提案も役立つでしょう。

 

(Matt)英国は12月から2月は寒くて雨が多く、この時期には温暖な地域への旅行が人気です。日本の素晴らしいウィンタースポーツは可能性があるかもしれませんが、冬は近場のフランス/オーストリア/イタリアを訪れ、温暖な時期に文化的な旅行先として訪日する方がはるかに安価で容易です。一方で、英国人にとっては日本の夏は高温多湿ながら、夏祭りは間違いなく需要を増やす可能性があります。また、夏休み中の家族旅行の取り込みもよいかもしれません。

 

(Simon)難問ですね。私たちは日本を一年中セールスしていますが、実際、旅行消費に高額をかける顧客は「ベストシーズン」の旅行を望んでいます。必然的に、訪日時期は4-5月と10-11月となりますし、日本は常に桜と紅葉を宣伝してきたため、クライアントも、日本と言えば桜や紅葉を期待するでしょう。

質問10. 私たちの地域を売り込みたいのですが、どのような体験・地域が人気になるでしょうか。

(JNTO)英国からの旅行者に人気の行程や体験について、旅行会社各社のウェブサイトで訪日商品例をご参照いただくとイメージをお持ちいただけるかと思います。これらと比較した上で、皆様の地域特有の体験・ストーリーなど、各地の強みを整理いただき、地域のDMO、宿、ガイドなど関係者が連携して共同マーケティングを行っていただくのが、誘客に繋がるでしょう。

質問11.サステナビリティには、どのような対応が求められるのでしょうか?英国の事例を教えてください。

(JNTO)例えば、当地のホテルでは、節水・節電やプラスチックの削減、地産地消やフードロスの削減、養蜂や植樹といった環境活動を行い、こうした取り組みについて、ウェブサイト等でわかりやすく情報発信しています。

地域やツアーオペレーターであれば、ローカルガイドの活用やコミュニティ・文化継承に繋がる体験プログラムの提供、域内での公共交通機関の推奨などの方針を打ち出しています。JNTOにおいても、地域の環境・経済・文化を守り育む観光コンテンツの情報発信や、旅行者に対して責任ある旅行(レスポンシブル・ツーリズム)を奨励してまいります。

質問12. 日本では入国規制が続いていますが、旅行者は戻ってくるでしょうか?

(JNTO)消費者、旅行会社とも、規制が緩和され訪日できる時を待ち望んでいます。

訪日再開に向けて、各地・施設における環境整備(ウェビナーの中で、幾つか課題点が挙げられました)を進めていただき、導入している感染防止対策について、ウェブサイト等でわかりやすく旅行者に情報発信いただけるとよいでしょう。

質問13. 商談会など、英国の旅行会社と接点をもてる機会はありますか?

(JNTO)英国ロンドンで行われる旅行見本市「ワールドトラベルマーケット(WTM)」、日本国内で開催するインバウンド商談会「ビジットジャパントラベルマート(VJTM)」では、英国をはじめとして、各国の旅行会社とのネットワーキング・商談を行っていただけます。

 

ラグジュアリー旅行に特化した事業では、欧州ではフランスカンヌの「インターナショナルラグジュアリートラベルマート(ILTM)」へのご出展やJNTO主催の商談会「ジャパンラグジュアリーショーケース(JSL)」などをご検討下さい。各事業へのご参加・共同出展募集は、JNTOのニュースフラッシュやウェブサイトでご案内しております。

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